あたしはそう思うと、ふいに立ち止まってポケットの中のスマホを取り出す。
開いた画面は、シュウさんとのラインの画面。
…ここを開くのは、シュウさんにいきなりキスをされたあの日以来だ。
あれ以来、もちろんしばらくはシュウさんと連絡をとっていない。
けど…こんなに早くに連絡をしたい日が来るなんて、思ってもみなかった。
あたしは小さく息を吐くと、シュウさんへ文字を打ち始める。
“シュウさん、こんにちは。お久しぶりです。
突然ですが、少し、尚叶くんのことで話したいことがあるので、今夜お店に伺ってもいいですか?”
「…、」
あたしはそれだけを打つと、すぐに送信して、また息を吐いた。
…いつもなら、お店に行くときはほとんど連絡をしない。
でも今日のは大事なことだから、文面が少し堅くなってもそれくらいがちょうどいいのかもしれない。
…あたしの、考えすぎかな。
考えすぎだと…いいな。
あたしはそう思うと、やがて独り仕事場に戻った…。

