【完】ある日、恋人を購入した。



「俺はお前が好きなんだよ」

「!!」



神崎くんは真っ直ぐにそう言うと、

その言葉とともに真っ直ぐにあたしを見つめてくる。


一方、突然そう言われたあたしは、思わぬその言葉に固まって。

…いま、この時に。このタイミングで。

ビックリしすぎて、ただ立ち尽くすだけ。


しかも、そんなあたしに構わずに、また神崎くんが言葉を続けて言った。



「アイツと別れてよ。尚叶って奴」

「!」

「で、友香俺と結婚してよ」



神崎くんはそう言うと、あたしに歩み寄ってくるなり力強く抱き寄せてくる。



「!!…っ、」



…相手は、ずっと忘れられなかった元カレ。

普通のあたしだったら、喜んで即OKしちゃってると思う。


けど、残念だったね神崎くん。

今のあたしにはもう、相性100%良い恋人が…


大事な、尚叶くんが………いる、のに…。