【完】ある日、恋人を購入した。


そして…



「っていうかさ、すんごい運命感じるんだけど」

「…、」

「尚叶くん。まさか前に一度本当に会ってるとはね。まぁ、尚叶くんは覚えてないみたいだけど」

「…」

「…一回目に会う時は赤の他人だったのに、二回目からは結婚相手だって。運命以外の何ものでもないよね」



あたしはそう言って笑顔を浮かべると、ふいに返事が来た尚叶くんからのラインに、また目を戻す。

そして、そんなあたしに、隣で神崎くんが言う。



「…結婚すんの?」



そう言って、あたしに目を遣る。

でも、あたしはその視線に気づかずに、尚叶くんに返事の文章を作りながら言った。



「うん、するよー。まだ先だけどね」

「!」

「絶対結婚する。だって運命の相手だもん」



あたしはそう言うと、送信ボタンを押して…



“せっかくだから祝ってよ”



なんて、冗談のつもりで神崎くんに言いかけたら…