そしてあたしが財布からそれを取り出して尚叶くんに遣っても、彼はなかなか受け取ってくれない。
「俺が友香を楽しませたいから、ほんとに気にしなくていいんだよ」
そしたらそのうち尚叶くんにそう言われて、「…そんなもんなのかな」とあたしはやがて渋々それを財布に戻した。
…今度、あたしからちゃんとしたお礼をしよう。
…………
その後は、しばらくして部屋で豪華な食事を食べて、
二人で色んな話をして盛り上がった。
料理は海鮮から高そうなお肉、野菜を使った珍しい料理がたくさん並んでいて、どれも凄く美味しかった。
…そして、そんな楽しい時間が流れて、やがて食事が終わったあと。
夜にカラオケもして、また一つ尚叶くんとの楽しい思い出が増えた。
尚叶くんは特に好きな歌手がいるわけでもなく、たまたま聴いて好きになった曲のCDを買ったり借りたりしていつも聴いているらしい。
それでも「良い」と思った曲はお互いに似ていて、「やっぱり相性が良いんだな」と改めて思う。
「…そ、そろそろ寝る?」
部屋に戻ると、スマホの時計を見て尚叶くんがそう言った。
寝室には、もう既に敷布団が敷かれてある…。
「そうだね。疲れたしね」

