【完】ある日、恋人を購入した。


神崎くんはそう言うと、「思い出したか?」とまだイマイチピンとこないあたしにそう問いかける。


ってか、それだけじゃわかるわけないし。

もっと、もっと詳しく教えてほしい。


だから、



「…それ以外に何かないの?」



あたしがそう聞いたら、神崎くんが「ないわけないだろ」とその続きを話し出した。



「…確か昔、あん時はお前が友達に会いに行くからってバスで遊びに行って、

で、俺は夜にお前が迎えに来いっつーからわざわざ駅まで迎えに行ってやったんだよ。

そしたらお前、駅で男とイチャつきやがって。女友達と遊んでたんじゃねーのかよって!

確か、それが原因でそのあとお前と大喧嘩したんだよ。お前の今の彼氏は、そん時喧嘩の原因になった男だ」



神崎くんはそう言うと…



「…もうさすがに思い出しただろ?」



と、あたしに問いかける。


でも…



「…え、ちょっと待ってわかんない!終わり!?それだけ!?」

「まだわかんねぇのか!」

「だって大喧嘩なんて何回したと思って!そんなのいちいち覚えてられないよ!」