【完】ある日、恋人を購入した。


「…用がないなら切るよー」



だけど神崎くんの言葉にムカついたのは事実だし、あたしが冷たくそう言うと、神崎くんが言った。



「あー、待て待て。切んなって。お前に報告があって電話してんだよ」

「?」



報告?

って、え?もしかして…。


あたしが神崎くんの言葉に少しだけ期待していると、やがて神崎くんが期待通りの言葉を口にした。



「思い出したんだよ、お前の彼氏と昔どこで会ったか」

「!!…えっ!?」



うそ、ほんとにっ…!?


あたしは待ちに待っていた神崎くんのその言葉を聞くと、電話越しで思わず立ち上がる。



「ほ、ほんとっ…!?」

「ああ。わざわざ嘘なんか吐かねぇよ」

「っ…ね、じゃあどこなの!?わかったんなら早く教えてよ!」



あたし、どうしても思い出せなくてさぁ…!


そう言って、「早く早く」と神崎くんを急かしていたら、そのうち彼はようやくその答えを口にした。



「お前の彼氏とは…」

「…、」

「昔俺らが付き合ってた時に、駅で会ったんだよ」

「!」



…え…?