【完】ある日、恋人を購入した。



…………


車を降りると荷物も一緒に下ろして、チェックインをして部屋に案内された。

旅館は少し大きめで、他にもお客さんがそこそこ居て、

カップルで来ている人たちもいるみたい。

案内された部屋は結構広くて、露天風呂までついていた。



「ああー!すごーい!」



あたしは部屋についているそれを見ると、半ば興奮気味にそう言ってその近くに駆け寄る。


…旅館に泊まるなんて何年ぶりだろ。


窓から見る景色も、雪景色がキレイ。

周りは、たくさんの“白”に囲まれていて。

テーブルの上には、お茶と和菓子。

…あ、寝室は別室になってるんだ。



「ね、ね、尚叶くん来て!」

「?」

「ここは寝室で、こっちがトイレ…凄い広いよー!」



あたしは尚叶くんにそう言うと、満面の笑みを彼に向ける。


もう何か、凄い!予想以上に良い部屋で。

少しだけ眠かった目も、一気に覚める。



「気に入った?」

「うん!」