【完】ある日、恋人を購入した。


「…んんー…」

「…、」

「まぁ、そう言われればそうだよね。(まだ少し納得いかない部分もあるけど)

ってか、慌てすぎだよ尚叶くん」



あたしはそう言うと、尚叶くんを見て笑う。


っていうかそれ以前に、尚叶くんが言った「どーせ結婚する」とか「夫婦同然」って言葉が何気に凄く嬉しかったりして。

いや、それはもうわかってることだけど。

実際に尚叶くんの口から聞くのも…幸せ。



「…怒ってる?」

「もう怒ってないよ」

「良かったー」



尚叶くんはあたしの言葉に安堵したようにそう言うと、赤信号で車を停めて、背もたれに寄り掛かる。

そんな尚叶くんを見て、あたしは彼に言った。



「…今日は旅行に連れてってくれるんでしょ?

あたし、楽しみにしてたんだー」



だって、ずっと一緒にいられるもんね。


そして、あたしの言葉に「そうだよ」って頷く尚叶くんから目を逸らして…

あたしは車の外に目を遣る。


…ああ、でも、何だかなぁ。

雪が降ってるし、天気が悪いや…。