【完】ある日、恋人を購入した。


「いや、ごめん。ほんと急用で、」

「嘘だ。元カレって言っても全然大丈夫だってば。怒んないでよ」

「怒ってないよ」

「うそー」



…だって、さっきから目、合わせてくんないじゃん。

そう思いながら、あたし達は必死で尚叶くんをここに置いておこうと試みるも…



尚叶くんは、聞く耳持たずで…やがて本当に帰ってしまった。

…あーあ。ばか。ほんと、ばか!



「…帰っちゃった」

「どうする?トモ…」

「…」



…追いかける?


あたしは、独りそう考えるけど…



「……いいよ。ほっとこ」

「え、でも」

「せっかくの飲み会なんだし。後で連絡してちゃんと話すよ」



あたしはそう言うと、来たばかりのから揚げを口にした。


…うそつき。

ぜんぜん美味しくないじゃん…。