【完】ある日、恋人を購入した。






「…か」

「…」

「友香っ、」

「…?」



それから、どれくらいの時間が経った頃だろうか。

寒いなか、いつの間にか眠っていたらしいあたしは、ふいに聞きなれた声でゆっくり目を覚ました。



「…尚叶くん…?」



その時寝ぼけ眼のあたしの目に映ったのは、ずっと待ち焦がれていた尚叶くんの姿。

尚叶くんは、心配そうな顔であたしを見つめていて…



「…!」



あたしは完全にこの状況を把握すると、やっと起きて尚叶くんに言った。



「ああっ、尚叶くんっ…!」

「!」



そう言って、やっと尚叶くんが帰って来たことが嬉しくて、しゃがんだまま尚叶くんに向かって両腕を広げる。

やった!尚叶くんが帰って来た!


しかし…



「ちょっと待て友香」

「!」