【完】ある日、恋人を購入した。


マンションの建物の隙間から、空を見上げると雪は降っていないみたい。

でも寒いけど、カイロのおかげで少しはマシになってきた。


ふいに、また腕時計を見る。

時刻は、21時半。


尚叶くんは、もう流石に仕事は終わってるはず。

あ、残業でもしてるのかな。

それとも、誰かと飲みに行ってるとか?


そう思いながら、空を眺めていると…なんだかだんだん眠くなってきた。

けど、今更帰る気は全くない。

いま、部屋で独りにはなりたくない…。


あたしはそう思うと、ふと空から視線を逸らして膝に突っ伏す。

冬用のあったかいタイツを履いているけど、スカートなんて穿くんじゃなかった…。



…尚叶くんからしたら、ずっと待ってるとかこういうの重く感じてしまうだろうな。

少なくとも、有唯……神崎くんはダメだったっけ。

さすがに、重いとか言われたらどうしよ…でもまぁ、それでも買った相手だし、それはないか。


あー…

ってかホント、眠い…。


あたしはそう思いながら、ゆっくりと目を瞑った。


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