あたしが少し声を小さくしてそう言うと、その言葉を聞いた尚叶くんが、突如吹き出した。
「ふっ…」
「へ、」
「いやゴメン、友香が可愛くてつい、」
「…」
そう言って、あたしの言葉に尚叶くんは嬉しそうに笑ってくれる。
だけどその笑いはすぐにおさまって、
「…そっか。じゃあ、一緒に飯でも食う?」
って、そうやって嫌がらずに誘ってくれた。
「うん!」
たったその一言だけで、さっきの女の人とのモヤモヤがおさまってしまうあたしは、単純なんだと思う。
隣に並んで腕を組むと、相変わらず尚叶くんはビックリしていたけれど、
この前の映画館でのこともあってかあたしを離すようなことはしなかった。
「……っつかさ、その“尚ちゃん”ってやめてくんない?」
「え、何でよ。だってさっきキレイな女の人にそうやって呼ばれてたじゃん」
「!」

