【完】ある日、恋人を購入した。


あたしはそう言うと、なんとかその話を終わらせたくてわざと片付けるペースを速める。



「ってか早く片付けるよー」

「…」



っていうか何なんだ、この罰ゲームは。

どうしてあたしは、元カレといきなし二人きりにならなきゃいけないわけ?


あー…尚叶くん……なんだか無性に会いたくなってきた。


だけど幸運にも、あたしがそう言ったあと、神崎くんはしばらくそれ以降は何も話そうとしなかった。



…………




「はぁー、何とか間に合った…」



その後、あれから数時間が経ってようやく片付けが終了した。

思ったよりも時間がかかってしまって、一時は「もしかして、間に合わない系?」って焦ったけれど…なんとか午前中で終わらせることができて、部長にも報告をした。

その時部長に「お前でも間に合うんだな」って嫌味を言われたけれど、そこは怒りを抑えて笑顔で耐えた。

そして、また神崎くんと二人きりになってしまった廊下に出ると、その時神崎くんが言う。



「すげーな。トモが人の嫌味に耐えるなんて」