【完】ある日、恋人を購入した。


そんな神崎くんの言葉が聞き捨てならなくて、あたしはついムキになってそう言い返してしまう。

まぁ、そりゃあね。いつも部屋は散らかってるし、どーせ掃除も好きじゃないよあたしは。

けど、ここの資料室みたいにホコリまみれで物が溢れかえっているほどあたしの部屋は酷くない。…と思う。

だけどそれを明らかに信じていない神崎くんは、尚も意地悪い表情で言った。



「あーはいはい。そうだねー。っつか、トモはほんとに片付けが下手だな。

とりあえず棚にあるもの全部出して、掃除して、それから資料わけた方がよくね?」


「!」

「…あと三時間しかねぇんだからさっさとやるぞ」



神崎くんはそう言うなり、あたしの返事を聞かずに先にさっさと片付けを開始させる。

そんな姿を見て、あたしは少し納得がいかないながらも「…わかってるよ」と神崎くんに続いて片付けを始めた。


…ってか、勝手に仕切っちゃってるけどさ、まるであたしが後輩みたいじゃない、その言い方。

一応、先輩はあたしだからね。