【完】ある日、恋人を購入した。





…………



…何か、朝から疲れた…。


さっき有唯くんと再会したあと、会社では有唯くんの紹介といつものように朝礼が行われた。

しかもその朝礼では有唯くんの教育係として、「知り合いだから」という理由だけであたしが任されてしまったのだ…。


なんでよ…。


あたしがそう思って深くため息を吐くと、そこへあたしを教育係として任命した張本人の、部長が声をかけてきた。




「おい、生田」

「…はい、」

「お前今から、新人の神崎と一緒に二階の資料室を片付けてきてくれないか?」

「!」

「…物が結構溢れかえってるから、午前中までに綺麗にしておけ」



……エ。


部長はあたしの気も知らずにそう言うと、またすぐに仕事に戻っていく。


えー、嘘でしょ…。

何で片付けるのが今日なの……まぁ確かにあの資料室はかなり散らかっていたけど。


全っ然気が進まない。


だけど、部長からの命令を受けないわけにもいかなくて…

あたしはしていた仕事をキリの良いところまですると、有唯くんに声をかけた。



「神崎くん、──…」