私が今感じることができるのは、

目の前にある大きな炎だけである。


今まで暮らしてきた所を燃やす炎。


ついさっきまで街だったモノ。


それはもう原型を留めておらず、

何だったのか、

分からなくなってしまっている。


こんなちっちゃい世界で

生きてきたんだなとしみじみと感じた。


こんなにも狭いところで‥‥‥。


何が辛いのかは分からない。

私の頬からすっと涙が落ちた。