私は、走る。


「‥‥はぁ‥‥‥はぁ‥‥‥」


この町を駆け抜ける‥‥‥。


「今日、地球が終わるだぁ!?
んなこと言われて、
はいそ~ですかって
なるわけねーだろうが!!!」


そう叫びながら暴れている人。


「いやだ‥‥。
‥‥うっ‥‥まだ‥まだ、
死にたくないよぉ‥‥‥!」


そう言いながら泣き出す女の子。




そして、祈りだした神父をも追い抜いて、

私は、町外れにある丘を目指して

一人、逆方向に走っていた‥‥‥。


『あと一分だよ!』


イヤホンから伝わってくる声を聞きながら、

私は、丘を目指して走っていった‥‥。