麗しき星の花

「貴女に認めていただいて、味方になっていただきます、陛下……!」

 リィはサイホルスターからクローリスとヴィオラを抜いた。まだ日が昇らない朝霧の中にあっても、良く磨かれた漆黒の魔銃は美しく輝く。

 2人の闘気に溢れる真っ直ぐな瞳を目にし、ローズマリーは微笑んだ。

「良い目です」

 そして手にしていた決闘状を、掌から噴出させた青白い闘気で一瞬にして塵にしてしまった。

「決闘は受けてやろう。死ぬ気でかかってこい」

 ガラリと口調が変わった。変わったのは口調だけではない。その身に纏う気は皇后としての穏やかなものから、向かってくるものを全て薙ぎ払う戦士のものへと変化する。

 紅い瞳を座らせ、ニイ、と唇の端が上がるその顔に、双子は戦慄した。長身の美女から放たれる覇気が波状に広がり、双子の肌をビリビリと焼く。それだけで足が後退しそうになる。

 シンはグッと歯を食いしばった。

 怖気づいている暇はない。

 一年、親元を離れて修行を積んできた。

 基本的な体術を拓斗から。

 精霊召喚術を拓斗の妻、ペインから。

 剣技を聖から。

 魔法攻撃からの回避行動を雪菜から。

 総合格闘術を鷹雅から。

 そして、溢れる闘志を仲間たちからそれぞれ学んできた。努力し、成長した自分を信じて挑むのだ。

「行くぞリィ! 最初から全開で行け!」

 妹にそう言いながら、シンは走り出す。

「頼むぜウィスプ!」

 叫んだ瞬間、シンの体は眩い光に包まれる。炎のように赤い髪まで金色になって逆立つ。