「な……何を考えていますの貴女は! 殿方の着替える姿を見るだけでなく、自らの肌を見せるような真似をして! 破廉恥ですわよ!」

 シャルロッテは顔を赤くして怒鳴った。

 どうやら彼女は着替えを覗きたかったわけではなく、単にシンが行くところについていっただけのようだ。

「自分の彼氏を守るのは当然でしょ」

 そう、ジトリとシャルロッテを睨みつけた野菊は。

「野菊ちゃん……早く着替えないと授業に遅れるよ……」

 リィに首根っこを掴まれて女子更衣室へと消えていった。





 更に昼休み。

 シンとリィの従妹を見ようと、高等部からは瑠璃とめのうの双子、二年生の教室からは孔雀、龍之介、霸龍闘、初等部からは咲花、シルヴィ、すず、そして大学部からは奏多がやってきた。

 瑠璃一味全員揃っての、賑やかな昼食会となったのだが……。



「シン、わたくしが手ずから食べさせて差し上げますわ」

 フォークに唐揚げを乗せ、シンの口元に差し出すシャルロッテと。

「シンくん、私の愛情たっぷりの焼肉弁当、食べて食べて~」

 と、箸で肉をがっつり摘んで差し出す野菊。

 2人はシンを挟んで火花を散らした。互いを視線で牽制しながら、シャルロッテは自慢のセクシーダイナマイツマシュマロをシンに押し付ける。

「さあシン、お食べなさい」

 にっこり微笑む皇女様に、野菊は対抗心をゴウゴウと燃やす。

「シンくんは私のお弁当を食べるんだから! はい、シンくん、あーん」

 と、こちらも自慢のカモシカレッグを、スカートから惜しげもなく晒しながらシンの足に摺り寄せる。

 それを見たシャルロッテは、更に胸を押し付ける。

 それを見た野菊が、更にシンの上に跨る。