「……私たち、待ち合わせをしています。だから、あなたたちとは、遊べません」
のんびりとした口調でそう言ったリィは、琴音の手を引き、歩き出す。その行く手を阻むように、男たちは2人を取り囲んだ。
リィはこてん、と首を傾げてから、踵を返した。面倒なので東館へ戻り、別の通路を渡ろうとしたのだ。しかし今歩いてきた方向からもガラの悪そうな男たちが数人、壁のように列を成して現れた。
やけに人の通りが少ないと思ったら、どうやら初めからリィや琴音を狙っていたらしい。買い物中に目をつけられていたのだろうか。
「さあ、一緒に来いや」
「楽しもうぜぇ」
前後から迫ってくる不良グループに、琴音はリィの背中にピタリと張り付いた。リィは琴音の震えを感じながら、ぼんやりとした目で問いかける。
「私たち、一緒には遊べません。……通してください」
「そいつはちょっと無理かなぁ」
「遊んでくれたらおうちに送っていってあげるよぉ。まあ、おうちに帰りたくないくらい、楽しんじゃうけどねぇ、俺たちが!」
笑いながら、男たちがリィに手を伸ばす。
リィはぼんやりとした目のまま、それを見ていた。
「……最終通告。……私と遊んでも楽しめないから……引き返して……」
「ええ? なんだってぇ?」
「ケーサツでも呼んじゃうってぇ? 無駄無駄ぁ。俺たち、ケーサツカンとも仲良しだもんねぇ」
「……呼ばないけど……」
リィは小さく溜息をついた。
「通告は、したよ……」
次の瞬間、リィは一歩踏み出した。
平均台を歩いているかのように真っ直ぐで美しい足運びで、西館の方へ琴音の手を引いて歩き出す。
男たちは無論、それを止めようとしたのだろう。
けれどもその手がリィに触れる前に、ガクリ、と膝をついて通路に座り込んでしまった。一人、二人と、リィが一歩進むたびに男たちは膝を折って座り込んでいく。周りの男たちの大半は、何が起きているのか理解出来ていないし、見えていなかった。
座り込んでいる男たちはみんな立ち上がろうとしている。けれども体が言うことを利かない。
のんびりとした口調でそう言ったリィは、琴音の手を引き、歩き出す。その行く手を阻むように、男たちは2人を取り囲んだ。
リィはこてん、と首を傾げてから、踵を返した。面倒なので東館へ戻り、別の通路を渡ろうとしたのだ。しかし今歩いてきた方向からもガラの悪そうな男たちが数人、壁のように列を成して現れた。
やけに人の通りが少ないと思ったら、どうやら初めからリィや琴音を狙っていたらしい。買い物中に目をつけられていたのだろうか。
「さあ、一緒に来いや」
「楽しもうぜぇ」
前後から迫ってくる不良グループに、琴音はリィの背中にピタリと張り付いた。リィは琴音の震えを感じながら、ぼんやりとした目で問いかける。
「私たち、一緒には遊べません。……通してください」
「そいつはちょっと無理かなぁ」
「遊んでくれたらおうちに送っていってあげるよぉ。まあ、おうちに帰りたくないくらい、楽しんじゃうけどねぇ、俺たちが!」
笑いながら、男たちがリィに手を伸ばす。
リィはぼんやりとした目のまま、それを見ていた。
「……最終通告。……私と遊んでも楽しめないから……引き返して……」
「ええ? なんだってぇ?」
「ケーサツでも呼んじゃうってぇ? 無駄無駄ぁ。俺たち、ケーサツカンとも仲良しだもんねぇ」
「……呼ばないけど……」
リィは小さく溜息をついた。
「通告は、したよ……」
次の瞬間、リィは一歩踏み出した。
平均台を歩いているかのように真っ直ぐで美しい足運びで、西館の方へ琴音の手を引いて歩き出す。
男たちは無論、それを止めようとしたのだろう。
けれどもその手がリィに触れる前に、ガクリ、と膝をついて通路に座り込んでしまった。一人、二人と、リィが一歩進むたびに男たちは膝を折って座り込んでいく。周りの男たちの大半は、何が起きているのか理解出来ていないし、見えていなかった。
座り込んでいる男たちはみんな立ち上がろうとしている。けれども体が言うことを利かない。


