麗しき星の花

 世間ではそういった者達への理解が浸透していないところもあるようだし、白い目で見られることもあるのだとか。

 それでもシンは兄だから。家族だから。

 誰が否定しても、リィだけはシンを擁護してやらねばなるまい。

 そう、思うのだが。

(私、認めてあげられるの……?)

 リィにとってシンは『兄』であり、決して『姉』ではない。地球暦で12年と11ヶ月生きてきて、それは絶対に変わらないものであると信じていた。いや、信じるもなにも、それが当たり前で、変わることがあるとは思ってもいなかった。

(でも、私はシンの妹……。私は、シンの味方……それは、ずっと変わらないもの……)

 長いような短いような葛藤の最中も、シンは着々と着替えを進める。リィは戸惑いつつも、兄の奇行とも言える生着替えをジッと見守る。

「あ、背中、やって」

 うまく背中のファスナーを閉められずに腕をジタジタさせているシンに、リィは静かに頷いた。

「……うん」

 やけに覚悟を持った頷きをもって、リィはワンピースのファスナーをあげてやる。

 しかし。

「上がらない……」

「え、なんで? 俺の方がデブ?」

「そうじゃないよ。シンの方が筋肉あるし、肩幅もあるから、だよ……」

 シンとリィは身長も体重もそれほど変わらないが(ちょっとずつシンの方が大きい)、子どもとはいえ性別が違うのだ。扱う武器のおかげもあり、骨格が違うのである。