麗しき星の花

 シンと玲音は、似たような感じの黒いハーフパンツだ。シンは鍛えているだけあって、なかなか逞しい体つき。身長は足りないけれど、腹筋は見事に割れている細マッチョだ。

 玲音は色白もやしっ子。彼は音楽家志望だし外遊びはほとんどしないので仕方ない。シンを見て、少し身体を動かした方がいいかなあ、なんて頭の片隅で思っているところだ。


「兄ちゃん、がんばれっ、兄ちゃん、がんばれっ」

 あ、先程から一生懸命兄ちゃんを応援しているシルヴィは、小花のついたオレンジ色の三角ビキニです。一番露出度が高いのに一番色気がなくて、そこがかわいいシルヴィです。




「うわあ、リィシンさん、タイム1秒も縮めましたよ。……あれ、また行くんですか?」

 玲音が訊ねると、プールサイドに座ったリィが、水に足を浸しながら答えた。

「世界記録、目指すのかもね……」

「まあ、凄いです。本当に目指したらどうですか、オリンピック。橘家が全面的にバックアップいたしますよ」

 琴音は結構本気で提案する。

「どうかな。シンは剣で一番になりたい人だから……水泳は、趣味だね……」

「趣味でこのレベルって。身体能力高いですねぇ」

 そう感心した玲音は、小首を傾げながらリィを見る。

 3人は小さな玲音でも足が届くように、底に台を敷き詰めた浅めのレーンを歩き始めていた。その手には全員ビート板が握られている。

「リィファさんも身体能力高いのに……泳げないなんて、意外でした」