麗しき星の花

 そのまま動かないリィシンさんに、リィファさんも心配になったようです。慌てたようにリィシンさんに駆け寄って、ちょこんと座って顔を覗き込んでいます。オロオロしているような雰囲気です。

 こてん、と頭を傾けながら、リィシンさんの頭をナデナデしている光景は微笑ましいのですが……。

「今日もリィファちゃんの勝ちねー」

「大丈夫でしょうか……」

「大丈夫でしょう。ほら」

 見ると、頭を撫でられていたリィシンさんが突然両手を伸ばしてリィファさんを捕まえ、芝生の上に転がして上に乗り、くすぐり攻撃を始めました。楽しそうな笑い声がここまで届いてきます。

 仲良しな光景にほっとし、私は先程の疑問の続きを口にしました。

「どうしてリィシンさんはいつも、“わざと負けている”のでしょう」

 ……どうしても、そう見えるのです。

 私の目には、リィシンさんの方が押しているように見えます。あれだけ動き回っても全然疲れた様子もなく攻撃を仕掛けていく姿勢、そして、リィファさんを上回るように見えるスピード。

「あら、琴音ちゃんにはそう見えるの?」

「ええ。だって……わざと殴られに行っているように見えるのです」

 そう言ったら、要はうふふ、と笑いました。

「まあ、傍目にはそう見えるのかもね」

「……どういうことですか?」

「それに答える前に。いーい? 琴音ちゃん。リィシンくんたちにそんな失礼なこと、言っちゃダメよ~? あの子達は本気でやりあってるわよ。これ以上ないくらいにね」