だけど今、あなたのその無防備な寝顔を独占できていることに、この上ない優越感を抱いているの。
先生は知らないでしょう? 分かっていないでしょう?
私がそんな風に、感じているなんて。
「先生は、私のこと、どう思ってるんですか……?」
先生は知らないでしょう?
私がどれほど、あなたに愛の見返りも求めているかなんて。
なんの見返りもなしにただ愛し続けているだけで満足できるほど、私は欲の無い子ではないよ。
震えた声で問いかけると、ゆっくりと先生の瞼が開いた。
驚いて固まっていると、先生はむくっと体を起こして、私の手首を掴んだ。
「お、起きてたんですか……」
「……思ったより、上手く伝わってなかったんだな」
「な、何がですか……」
反射的に逃げようとすると、腰に手を回され、ぐっと距離を縮められた。
先生の瞳は、薄いグレーが混じっていて、すごく綺麗だ。
その瞳に見つめられると、何も考えられなくなってしまう。
「……俺、文ちゃんが思うよりずっと本気でハマってるよ、文ちゃんに」
「そ、そうなんですか……」
「そうなんですよね」
あまりにも他人事のように言うので、私は少し苛立ってしまった。
嬉しいけど、私が本当に聞きたい言葉はそんなレベルじゃない。
私は、先生の後頭部に腕を回して、額をくっつけた。



