「さくら、あのさ」 『うん?』 「しつこくてごめん」 『えっ?』 「にいのことなんだけどさ」 ドキッ――たまちゃんの言葉に、鼓動が脈打ったとき。 ♪~♪~~ 『あっ、ちょっと待って』 タイミング良く、バッグに入れたケータイから着信音が聞こえた。 この音楽は、お母さん。 『もしもし?』 《あ、さくら?今どこ?》 『今?たまちゃんと帰ってる途中だよ?』 電話の向こうから、お母さんの焦る声が聞こえた。