30分程度で彬は迎えに来た
その時健斗との約束1時間前になっていた。


「乗って」


あたしは助手席に乗った。


封筒を渡され中を確認したら
一万円入っていた。


「あ・・・おつりがいるね
ちょっと待って」


自分の財布を開けようとすると
「釣りはいいって!利息利息」
と笑ってる。


「いいの?」


「ああいいって」


「じゃあどうも・・・」


「ねえ!聞くんだけど
ぶっちゃけて健斗の事好き?」


「え・・・
どうしてそんなこと聞くんですか?」


「うん?なんとなく
好きなのかな?とか思って」


「ノーコメント!そんなこと
他人にベラベラと話すものじゃないと思うので」


考えて見ると可笑しな返答だけど・・・。


「あ・・・そうか」


彬の運転する車は待ち合わせの場所より反対側に進み始めた。


「あれ?駅はそっちじゃないよね」


「ああ 健斗がさ
美里ちゃんに会って金を払って
お前との約束の場所まで乗せて行こうか?
って連絡したら
それならオレんちまで乗せて来てくれない?
というからさ」


「そうなん・・・ごめんね」


「いいよ そんな大したことない」