「・・・うっ」 こうなったら。 「あ、いたたたたっ」 私は蹲って苦しみだす。 大げさに痛がりながら。 「奏音さん!?」 浅葱が、その様子に慌てたように私に向き直り私の肩に触れた。 それでも私は大げさに痛がってみせる。 「奏音さん!?大丈夫ですか?どこが痛い?」 浅葱は、私を気遣い声をかけ続ける。 「かのんさ・・・・んぐっ!」 口が開いた瞬間を見計らい、私は思い切りスプーンを口に押し込んだ。 浅葱が目を見開く。