「記憶のかけらここに戻りし、在るべき場所に戻ることを契約者浅葱が命ずる。想起(そうき)!」
瞬間、万年筆の形をした欠片が光り輝き黒瀬さんの身体に吸い込まれるようにして消えた。
黒瀬さんは突然蹲り頭を抱え込んだ。
「黒瀬さん・・・?」
「大丈夫。一気に蘇った記憶に少し混乱しているんだと思うから」
「そっか・・・」
心配になりながら見守っていると、黒瀬さんが少し落ち着いたように抱えていた手を放した。
「・・・思い出した・・・。思い、出しました・・・」
「え・・・?」
「僕は・・・、僕は・・・」
黒瀬さんの様子が・・・。
私はそっと黒瀬さんに寄り添う。
「黒瀬さん・・・」


