黄泉の本屋さん




「長い間成仏できずにいると、心残りや名前以外のものを忘れていくんだと話したでしょう?忘れ去られた記憶はなくなるわけじゃなくて体の中に閉じ込められているんだ」

「本当に忘れ去るわけじゃないんだ・・・」

「そう。その記憶を、さっきの契約によって解き放つ。でも、それはその人のゆかりのある場所に散らばるんだ。それを拾い集め黒瀬さんの身体に返す」

「・・・そうしたら、すべて思い出すってこと?」

「そう」




そんなカラクリが・・・。
信じられないけど、今ならそう言うのもありなのかも、と思ってしまう。
成仏させてあげるのって、簡単じゃないんだ。




「返した後、心残りを軽減させられるように話を聞くんだよ」

「そうなんだ・・・」




なら、一刻も早くその記憶のかけらを集めに行かなきゃ。
でもどこに落ちてるの?
ゆかりのある場所って、どこ?




「さっき、記憶が流れ込んできたでしょう?きっとその記憶に関する場所に落ちてる」

「・・・あ」




あの映像。
じゃあ、あの場面に関する場所に行けば・・・。