「もし本当に、我慢していたとしたなら、きっと成仏はできなかったはず。ましてやこんなちゃんとした本にはならなかったでしょう。それくらい、大変なことなんですよ」

「・・・じゃあ、」

「はい。茜さんは、満足し未練を晴らして常世へ旅立たれたんです」




私で、よかったのかな・・・。
私の想いは伝わったのかな。

少しは、力になれたのかな。
茜ちゃんの笑顔を思い出す。


本当に、喜んでくれてたのかな。





「うわぁぁぁぁんっ!」




もしそうならいいな。
茜ちゃん。



生まれ変わったら、またお母さんのところに生まれようね。




きっと、お母さんも茜ちゃんの事、待っているから。
きっと、ずっとずっと、茜ちゃんの事大好きだから。





私は、しばらく泣き続け、浅葱はそんな私を優しく抱きしめてくれていた。