黄泉の本屋さん




~井上 茜 history 2003~2008~


こげ茶の表紙に金色でそう記されているその本。
私はそっと持ち上げた。



「本・・・」


表紙を開くと、そこには茜ちゃんの笑顔の写真が載っていた。
無邪気な子どもらしい笑顔。



― 2003年10月7日 井上大輔・朋子の長女として生を受け、名を茜と名付けられる。
大きな産声を上げこの世に生まれ落ちた茜を、母朋子は胸に抱き愛おしんだ。

2003年12月25日 人生初のクリスマスを迎える。父大輔は茜に靴をプレゼントし、朋子に早すぎると笑われる。笑顔あふれる初めてのクリスマスだ。









2007年10月7日 4歳の誕生日は、病院のベッドの上で迎えた。父大輔は、大量の本を、母朋子はたくさんのぬいぐるみを茜にプレゼント。朋子は笑顔で誕生日を過ごせた。



2008年11月3日 突然の容体の悪化。父と母が見守る中、静かに息を引き取る。



享年 5歳。


最期の言葉
『パパ、ママ、大好き』 ―