黄泉の本屋さん




午後も、私は一人で店番をしていた。
相変わらず人は来ず、静かな時を過ごしていた。


そんな時・・・。



「・・・あの」




カラカラと戸が開かれ、小さな声が聞こえた。
静かすぎるその場に聞こえた声に、ビクッと体を震わせる。

もしかして、お客さん?



「はい!」



張り切って声を上げる。
初めての、お客さんだ!


ひょこっと姿を現したのは、小さな女の子だった。
まだ5才とか、それくらいの小さな。



「あ、えっと・・・」

「ここに来たら・・・、お空に行けるの?」

「え、あ、うん・・・。そうだよ」




お空に・・・。
天国、というより浅葱が言っていたように言うと常世にってことだよね。
ということは、そっか・・・。
こんな小さな女の子なのに、もう死んじゃっているんだね。
そう思うと胸が痛んだ。