黄泉の本屋さん




「汝(なんじ)、姓を穂高、名を奏音とする。神の代行者である我、浅葱と契約を結び、その心を我に伝えよ」



静かな、淡々とした声で。
私は、金縛りにあったかのように身動きが取れず。
心の中を、探られているような、不思議な感覚が身体を駆け巡る。




「開(かい)」




少し強めの声でそう言いながら勢いよく扇子を一振りし開く。
しかし、バチバチッと何か静電気のようなものが私の身体から発せられその扇子ははじかれ床に落ちた。





「あ・・・」




浅葱は驚いたように目を見開く。
金縛りにあっていたように動かなかった私の身体は軽くなり動かせるようになった。


なにが起きたの?


再び風が起こり、暁が扇子から元の姿に戻った。