黄泉の本屋さん




ならば早く起きてほしい。
こんな夢から、早く目覚めて!


そう思いながら目を閉じパチパチと頬を叩く。



痛い・・・。
夢だと痛くないとかよく言うけど、痛い。
あれは、ただの迷信だったの?
痛いじゃない!




「奏音さん?」

「え・・・?」

「どうしました?」

「え、い、いえ・・・」



さも、変人のように扱われ、私は恥ずかしくなって手を下ろす。
可笑しいのは絶対にこの人たちの方なのに。


目が覚めるまでは、この夢に付き合わなければいけないらしい。
がっくりと肩を落とし、諦めて顔をあげた。




「楽にしていてくださいね」

「・・・はい?」





楽にって、なにが始まるんだろう。
浅葱は扇子を手に構えその先を私の額に向けた。



人を指さしてはいけないんだぞ!
なんて、そんな突っ込みは言える雰囲気ではない。