「浅葱の心を起こしましょう」

「起こす?」

「はい。浅葱は今、悪霊に支配され、浅葱の心は奥底に置強いられ眠っている状態です。ですから、起こして浅葱の強い心で悪霊を追い出すように促すんです」

「わかった。頑張ってみる」

「奏音さんならきっと、できます。浅葱にとって、奏音さんはきっと特別です」




暁を見る。
暁は頷いてにっこりと笑った。


特別かどうかはわからない。
でも、私だって浅葱と短い間だったけどずっと一緒にいた。


私は浅葱の事が好きだ。



浅葱の事が助けられなくて、好きなんて言えない。
だから、どんなことをしても浅葱を助ける。




浅葱を助けて、好きだって言う。




そう、決めた。





待ってて浅葱。