黄泉の本屋さん



チャイムを鳴らす。
池野浩太さんの家だ。

私は浅葱の力を借りて、姿が見えるようにしてもらっている。



しばらく待っても出てくる様子がなく、私はもう一度チャイムを鳴らした。



しばらくしてようやく中から音が聞こえ鍵が開く音がした後扉が開いた。
中から顔を覗かせた人に、私はハッと息をのんだ。


青白い顔色、暗い表情で虚ろな目をしている。




「あ・・・」



思わず、言葉を失った私を怪訝そうな顔で見ている。
ゆめかさんに聞いていたけど、思った以上に苦しんでいるのだと思った。




「あの、私、ゆめかさんの友人のものですが」

「・・・ゆめかの?」

「はい。近くの公園まで、一緒に来てもらえませんか?」




私の言葉に、従ってくれるとは思えないけど。




「悪いけど、外に出る気になれないんだ」

「・・・っ」



やっぱり。
多分、この様子だとずっと外には出ていないんだ。
でも、出てきてもらわないとゆめかさんの想いは届かない。