黄泉の本屋さん



ゆめかさんが、内容を決め、どう渡すかを話し合った後、必要な物を私の身体を使って用意する。

ゆめかさんが身体を使っている間の事は、眠っていたように私は何も覚えてはいなかった。
身体の方も、特に変わったことはなく、多少疲れが残っているような感覚だけ。


そして、すべては明日決行することになった。




「今日で、最後なんですね。明日、私は常世へ行くんですね」

「寂しい、ですか?」

「いやとかじゃないんですよ。逆に私、嬉しいんです。奏音さんのおかげで私、想いをちゃんと伝えられるから」

「ゆめかさん・・・」

「こんなに、私のために私の心残りを晴らすために動いてもらえるなんて。ここに来てよかったって思ってるんです」




辛いはず。
なのに、ゆめかさんは笑っていて。




「もっと、生きたかった。浩太と、一緒にいたかった。浩太の隣で笑うのはずっと私がよかった・・・」

「・・・っ」

「そんな思いは消えない。でも・・・。浩太のために、ここまでできた。そのことも、幸せだと思うから。私、嬉しいんです」




私が泣くのは、おかしい。
そんな事、わかっているのに。
ゆめかさんが泣いていないのに私が泣くなんて。
それでも、泣かずにはいられなかった。