「ここが、ゆめかさんの部屋・・・」

「そのまま・・・」



私たちは、ゆめかさんの実家に来ていた。
こっそり、ゆめかさんの部屋で鍵を探している。




「これなら、あのプレゼントもこっそりとってきたらよかったのに」

「あれは、もしかしたら、記録が残っているかもしれない。それを勝手にとるってことは、盗難とか違う問題が発生するでしょう?」

「そっか。やっぱ、それはまずいよね」

「無闇に現世の事に手出しをしてはいけないんだよ。今してることも、ギリギリの範囲なんだ」




鍵を探して、プレゼントを受け取るなんて。
確かに、現世に干渉しすぎだよね。
半分生きているらしい私がいるからできることであって。
本来はこんなことしないんだ。




「とりあえず、急ぎましょう。姿が見えないからと言って、なにか感づかれたらまずいので」

「うん。ゆめかさん、鍵ってどこに?」

「事故の時に持っていたカバンに入っているはずなんです」

「それってどこに・・・」



鞄には、私しか触れられない。
幽霊であるゆめかさんには触れることができないのだ。