大坂での事件以降、史実の通りになるようになるべく自由に過ごした。そして、八月十八日の政変に出動・会津公を招待しての御前試合を経て、ついに文久三年の九月初旬に会津公から新しい隊名が与えられ、皆さんもご存知の“新選組”となった。
 原「歩が言ってた事って、この事だったのか」
 総「新しく選ばれた組、か。かっこいいな♪」
 歩「これからが忙しくなるから、今のうちに英気を養わないと」
 屯所近くの壬生寺にて。私と総司・左之さんの三人で、境内の丁度いい石に座ってワラワラと談笑していた。何故か総司は、ちゃっかりお団子を持参。総司曰く、近くにおいしいお団子屋があるのだそう。
 歩「おいし♪」
地元にも評判のお団子屋があり、小さい頃からずっとそこのお団子を食べつつけていた私でも、満足できる味だ。今度の休みにも、一人で行ってみようーっと。
 原「お前な、そんな呑気な事を言ってる場合じゃねェぞ」
 (゜ロ゜)、そうだった。いかんいかん!
 歩「まさか、あの新見が切腹とは・・・」
そう。本来の目的は、昨日“新見が切腹した”という知らせを受け、立ち会っていた総司に真相を聞くためだった。
 総「芹沢さんと一緒に、五つある隊規の一つである金策をしてしまって、土方さんの逆鱗に触れたっていうのが一番の理由かな」
 歩「土方さん、本当に鬼だね」
 原「でも、そうやって土方さんは近藤さんを守ったんだ」
 歩「“恨まれるのは、俺だけで十分だ!”・・・みたいな?」
 そういう事なら、私が恨み役を買って出るのに・・・って、何で土方さんが気になってるの!こういうのが多いな、最近。くだらんモノは散れ!!
 と、そこへ。
 平「歩ー!総司ー、左之さーん!!」