お菊さんと仲居さんの手によって、あれよあれよという間に男装姿から芸者姿にさせられた私は、お菊さんと一緒に幹部が待つ部屋に続く襖の前にいた。
 菊「まさか、渡辺はんが・・・女性だったやなんて」
 歩「土方さんめぇ~~~~(怒)」
怒りでプルプル震える私を、お菊さんがなだめる。
 菊「まぁまぁ・・・でも、よう似合ってますぅ」
 歩「そうですか?後、私が女だって事は浪士組の幹部以外、絶体秘密ですからね?」
 菊「へい。あてを初めとする島原の遊女は口が固いさかい、安心しておくれやすぅ」
 念押しをしてから、襖の前に立つ。
 菊「皆はん、お待っとさんどした」
お菊さんの後に続いて、部屋に入る。
 土「・・・おっ」
全員、こっちを見て沈黙。土方さんに至っては、口を大きく開けたまま絶句。初めて見たな、土方さんのマヌケ顔(爆)。
 近「驚いたな・・・普段の君とは、まるで別人だ」
 平「ホントに、お前なのか?」
 歩「う、うん。どこか変?」
絶対に似合ってないと思うけど・・・こんな華やかな芸者の着物。
 平「そうじゃねーし!むしろ・・・可愛いぞ・・・///」
 総「うん。よく似合うよ」
 原「まぁ、元がいいからな」
 ここまで褒められると、恥ずかしさで居たたまれない。
 歩「~~~//////」
 総「アハハ。顔が真っ赤」
 一体、誰のせいだと思ってるの!!心の中で大絶叫する。そもそも、この壬生浪士組はイケメンが多いの?
 近「まぁ、とりあえず座りなさい。渡辺君」
あっ、一人だけ例外がいた~(笑)。