翌日。目が覚めた私は寝間着から胴着に着替えて、中庭に立っていた。自慢では無いが、私は目覚まし時計無しでも、朝の5時に起きられるという特技がある。
 歩「昨日は色々とありすぎて出来なかったから、今日は念入りにやっておこう」
そうして、この時代に来る前から毎日欠かさずにやっていた日課を始める。
 歩「ラジオ体操第1、よーい始め」
 そう、ラジオ体操。でも、この幕末にラジオなんて物があるワケが無い。なので、自分の頭と体に叩き込んだリズムで体操を進めていく。
 歩「1・2・・・?「早起きだね、歩ちゃん。こんな朝っぱらから何してるの?何かの舞とか?」
中盤に差し掛かったところで、誰かに後ろから声を掛けられる。
 歩「?!あ、沖田さん。おはようございます。驚かせないで下さい」
 あー、心臓に悪かった。まだバクバクしてるし。
 沖「ごめんごめん。で、何してるの?」
 歩「ラジオ体操です。その後、竹刀か木刀で素振りをしようかと」
 沖「らじお体操って何?やってると、何かしらイイ事でもあるの、それ?」
 歩「確か、継続してやると風邪になりにくくなるとか、ナントカ・・・・・・」
 そんな効果だったよーな。
 沖「じゃあ、僕も始めようかな。任務中に体調を崩したりしたら、元も子も無いし」