「彩音!?」




「大丈夫か!?」




先生と梨華の声が、聞こえる…




あんまり…見られたくはなかったな…




「大丈夫だから…先生の服が汚れちゃうよ」




「服なんて、洗えばいいから。それより、全部吐け。吐いたら楽になるから」




梨華は背中を摩ってくれてる…




いつまで、こんな状態が続くんだろう…?




私…病気なのかな?




初めて吐いた日から、ご飯をあまり受け付けなくなった。




ゼリーとかだと、何とか大丈夫なんだけど…




全部、吐いたら落ち着いた。




「私…最近、ご飯が食べられなくて…食べても、すぐ吐いちゃって…」




「いつから?」




「水谷先輩につけられてた、あたりから…」




「たぶん…その恐怖が、まだ忘れられないんだろうな…でも、病院に行った方がいい」




病院かぁ…先生なら、そう言うと思った。




それぐらい、心配してくれてるんだよね…




「明日、朝一で病院に行ってくる」




何て言われるか怖いけど…




もしかしたら、胃カメラ飲まなきゃいけないかな…?




飲んだ事なんかないから不安だよ…




「俺が、ついて行こうか…?」




「先生が行ったら、余計あやしいから。それに、明日は学校でしょ!? 」



「あー…そうだよな。俺、何にもしてやれないな…」