「はやぁぁぁい!!!!!!」




季節は、もう桜が舞う季節になった。




智希とは、最近なかなか会えずにいた。




学校で会えるんだったら、少しはよかったんだけど…




春休みというものがあって…電話とメールは毎日してたんだけどね。




「次の担任に、元俺のクラスの生徒の事をちゃんと伝えたいから」




そう言って、智希はほぼ毎日のように学校に入り浸たっていた。




もう…智希のクラスじゃないんだね。




「彩音はいいよねぇ。永久就職が決まってるから」




「決まってるっていっても…まだ実感がわかない…。梨華だって、永久就職するんじゃないの?」




春休みに、梨華を遊びに誘ったのに、彼氏と沖縄旅行に行ってて、1回も遊べなかった。




何か、修学旅行で見た沖縄を彼氏にも見せたかったんだって。




「ん〜いずれはしたいけど…まだお互い職もないしねぇ…瀬名っちみたいに天職が見つかればいいんだけど…」




職かぁ…。私も働いた方がいいのかなぁ?




「彩音!早く教室行って席とろう!」




「あっ、うん!」




3年はラッキーな事に、クラス替えというものがない。




梨華と…あのクラスのみんなと卒業できる。




問題は…………担任かぁ…。




2年の時は2階だったけど、3年は1階。




階段を昇らなくていいから楽チンだなぁ。




下駄箱の所で、何やら人だかりができている。




「何だろうね?行ってみよっ!!」




梨華に急かされて行くと、異動する先生の名前が書いてあった。