「こっ…校長先生…??」




こんなのってあり??




うちの学校の校長先生が智希のお父さんだなんて…




「君は…確か…」




「あっ…あの…智希っじゃない…瀬名先生とはなんでも…」




絶対に修羅場だよ…。




だから、親の話しになると智希は渋ってたのか…




「黙っててゴメン…」




智希……。もっと早くに教えて欲しかったよ。




「智希…これはどういう事か説明してもらおうか?」




「どうって…彼女だよ。今度連れて行くって言ってあっただろ?」




「聞いたが、うちの生徒だとは聞いてないぞ。許せるとでも思ってんのか?」




私…処分決定だね…。




その時、後ろの方から女の人の声がした。




「あら〜、あなたが智希の彼女さん?かわいい〜」




この場の、この空気には合わないハイテンション。




「母さん…。何で急に来るんだよ」




母さんって…。こ〜んなに綺麗な人が??




「ちょっと近くまで来たもんだから…」




…………。というわけで、リビングのテーブルに向かい合わせで座ってる4人。




私の前には、相変わらずニコニコしてる智希のお母さん。




斜め前には…強張った顔をした校長先生。




横には、見るからにご機嫌ななめな智希。




「あっ…あの…上原 彩音です。よろしくお願いします…って知ってますよね…?」




ニコリともしない校長先生。




変わりもしない、この空気を変えようとしたけど無駄でした…