「えっ…私!!??」




「絶対、彩音ちゃんしかいないよ!!」




ウェディングドレスなんて、一生に1度しか着れない物だと思ってた。




ちょっと…うれしいかも。




「いいのかなぁ?私で…」




「誰も彩音ちゃんで文句ある人なんかいないって。ついでだから、タキシードも作って新郎新婦やろうよ」




「新郎は誰がやんの?」




「彩音ちゃんに似合う人って言ったら…」




クラス全員の視線が、今度は智希に向けられる。




え〜〜〜〜〜!!!!!!!




マジ!!!!!!?????




「俺??無理だろ」




「瀬名っちしかいないって!!俺らもマジ、瀬名っちには負ける」




「どう?彩音ちゃん」




「どうって言われても…」




本当は、智希と一緒にやりたいって思うけど…




ちょっと、複雑な気持ちだよ…




「俺はいいけど…一応、学校に許可はとらないとなぁ」




その日の放課後から、さっそく準備に入る事になった。




でも、みんな私にはやらせてくれない。




「彩音ちゃんは、当日のお楽しみ」って教室の外に追いやられた。




「どうしよう…これから」




1人、窓の外を眺めていると廊下の向こうから智希が歩いてきた。




「お〜上原。何やってんの?入んないの?」




「私は当日のお楽しみだって。だからやる事なくて…」




「マジ?じゃあ、俺の仕事手伝って?」




「はい…」