真っ直ぐと……灯台に向かって伸びるこの道路を走らせて。
その右の路肩を、急ぎ足で歩く人に言いたいことがある。
真っ黒に日焼けしていた肌は、秋になって、少しだけ色褪せた。
二の腕についている筋肉の量は変わらず、引き締まったままだけど。
…その腕の中は、とてもあったかだった。
優しく扱って……と言ったら、口ではしない…と言ったのに、きちんと優しくしてくれた。
何時だって、私のことを笑顔で見てくれた。
いろんな言葉を受け止めてくれた。
いろんな気持ちも、吐き出させてもらった。
故郷の良い所も、興味深い所も、全部、教えてくれた。
だから………
今度は、私が……………!
「……波留っ!!」
ーーーー叫んだ。
今まで、一番大きな声で。
「待って!!私のこと……独りにせんとって………!!」
灯台の上でお願いしたやん!
独りにせんとって……
したら恨む……って………
「…波留のことが………好きなんよ………!」
誰にも替わらないくらい、好きになってたんよ……。
やから、ホッとしたんよ……。惜しいと思ったんよ……。
波留のことを……独り占めしたい…。……子供やから………私は…………。
ーーー車が走る道路端で、叫ぶ様な声を出して、恥も外聞も、色気も何も無いけど……
「側に居たいんよ…!一緒に居て欲しいんよ…!……独りは………寂しいから………!」
その右の路肩を、急ぎ足で歩く人に言いたいことがある。
真っ黒に日焼けしていた肌は、秋になって、少しだけ色褪せた。
二の腕についている筋肉の量は変わらず、引き締まったままだけど。
…その腕の中は、とてもあったかだった。
優しく扱って……と言ったら、口ではしない…と言ったのに、きちんと優しくしてくれた。
何時だって、私のことを笑顔で見てくれた。
いろんな言葉を受け止めてくれた。
いろんな気持ちも、吐き出させてもらった。
故郷の良い所も、興味深い所も、全部、教えてくれた。
だから………
今度は、私が……………!
「……波留っ!!」
ーーーー叫んだ。
今まで、一番大きな声で。
「待って!!私のこと……独りにせんとって………!!」
灯台の上でお願いしたやん!
独りにせんとって……
したら恨む……って………
「…波留のことが………好きなんよ………!」
誰にも替わらないくらい、好きになってたんよ……。
やから、ホッとしたんよ……。惜しいと思ったんよ……。
波留のことを……独り占めしたい…。……子供やから………私は…………。
ーーー車が走る道路端で、叫ぶ様な声を出して、恥も外聞も、色気も何も無いけど……
「側に居たいんよ…!一緒に居て欲しいんよ…!……独りは………寂しいから………!」

