「…た……しょ…た…祥太!」
ハッ
「あ……父さ…ん…?」
「…どうしたの?」
「………大丈夫、か?うなされてたけど…」
「う…ん。大丈夫…「じゃ、なさそうだな。」……っ、ごめんなさい」
思い出して、涙がこぼれた。
我ながら…女々しいな
あれは、
僕だ。昔の…
お嬢様を連れ去られて、
僕は“ごめんなさい”とずっと謝っていた
そんな僕を、ご主人様と奥様は許して、
慰めてくれた。
だから僕はお嬢様を見つけ出す。
必ず
ご主人様方のためにも、
僕の…ためにも…
「父さん、明日、休みをもらっても
いいですか」



