「そういえばさ、夢竜。
魔矢に情報売った?」

やや低い声で言う

「…いや。でも、魔矢とやらに下っ端を襲われたことはあったな

情報を取られたとしたら、そこだろう」

「そっか。ならいいや」

違うならいい。
元凶の魔矢は倒したんだし

これでおしまい



「莉音ー」

「千里さん?」

「また今度、莉音の総長の格好見せてくれよ」

「いいですよ。約束ですね」

もうばれたんだから、いいよね

「ありがと」

そう言って、後ろから抱きついてきた

私はその腕を軽く掴み、

千里さんの方へ顔を向けて
「いいえ」と微笑んだ