「だ、だって、

これ、暴走族の話ですよ

嫌…じゃないんですか?」

普通は、嫌がりますよね?

「なんで?嫌じゃないよ」

なんで?なんでこの人は…離れていかないんだろう

戸惑いつつも、嬉しいと思った

「よし!

ここからが本番だ」

ほえ?本番?

「いいか?」

「はい…?」

つい疑問形になってしまいました

千里さんはそれに苦笑いして、真剣な顔になってから聞いた

「なんで、婚約破棄するんだ?」

あ……その話、ですか

「俺さ、今日わかったんだけど、
人の気持ちにあまり敏感じゃないみたいだ

だから、言ってくれないとわからない」

「千里さん…」