「すみません、千里さん。

さっきのは、忘れてください」

そんなに時間が立たないうちに、落ち着いたのか、莉音が言ってきた

さっきの…

「嫌わないでください。なんて、馬鹿ですよね。
そんなの…無理に決まってるのに」

「ごめんなさい。大丈夫です。
ちゃんと、けじめ、つけられますから」

ちょっと待て。どんどん話が進んで行ってるけど、どういうことだ?

「莉音、“けじめ”ってなんの?

なんで、“嫌わないでください”?

よくわからないんだが…」

「……わかって、くださいよ」

泣きそうな声で言って

ふらりと立ち上がって歩き出した

「えっ、ちょっ、莉音⁈」